H21/11/9
籾糠山 もみぬかやま と読みます。
白川郷から国道360号を行き天生峠から登ります。
白川郷で泊まった宿は合掌造りの民家でした。
布団の中には湯たんぽが入ってました。
粋なはからいです。
僕はどんなに遅くなっても登山口の下見を前日にしています。
朝が早くて暗いので登山口を捜すのに時間を浪費したくないのと 山の地図は印刷された時から過去のものになっています。
崖崩れなどで通行止めになっているかもしれないので 自分の目で確かめてきます。
さて 籾糠山の登山口を調べようと国道360号を進むと…
なんとー!
国道360号が 通行止めになってます。
鉄の門戸が鎖で鍵かけてあります。
車 通れません。

ここ一般道じゃん!
なぜ?
問合わせ先の土木事務所と警察の電話番号が書いてあります。
土木事務所に電話しました。 休みで警備員がでました。
冬期は雪で峠道は閉鎖とのこと。
なんとか 開けてくれとたのみましたが 誰が鍵の番号を知ってるかわからないとのこと。
警察に電話しました。
土木事務所に聞けと言われました。
地図からみるとこの峠道歩くと三時間位かかるかな?
往復 六時間を調査の時間にプラスすると…
そんなことを考えてました…
だめだー 真っ暗になってしまうー。
焦りました!
近くの土建屋さんに飛び込んで 土木事務所の責任者を引きずりだしてもらおうと必死で話しました。
11月2日に雪が降ってから通行止めのようです。
「僕は登山道の調査に行きます。 この調査が基本となって地図ができるんです。
遭難や道迷いのような事故を 近くの山でおこしたくないでしょう!
遊びにいくのとは違うんだから 土木事務所の責任者と連絡とってください!!!」
必死に話したら なんとおじさんが 鍵の番号を知ってました。
一緒に ゲートまで行き鍵の開け方を教えてもらいました。
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昨日の夜の出来事です。・
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本日 鍵を開けて 車を進めて また鍵を閉めて 峠を走りました。
この広い天生峠から籾糠山まで 僕一人しかいません。

熊にあったら…
道に迷ったら…
ケガしたら…
携帯は圏外です…
人が通らないってよく考えると怖いことです。
峠のゲートは通行止めですから…
なんとか調査を終わらせて下山してると
ビックリしました…
登山者です。
かなりの高齢で疲れてました。
鍵の掛かったゲートから車を降りて三時間峠道を歩いてきてました。
12時過ぎにすれ違ったので
このペースで山頂は二時間かかるな…
そこから下山はヘッドランプが必要になるな…
転んで動けなくなったら助けはこないな…
おじさんは75歳
いろいろ考えました…
おじさん 家族にはここにくることを伝えたようです。
この広い山域で出会うのは僕だけのはずだから…
「おじさん 僕の電話番号教えるから なんかあったら電話して…
いや
なにもなくても電話して…
電波の通じないところで事故することも考えられるから今日中に電話なかったら 僕は捜しにくるよ…
そうだ 写真も撮っておこう!」
携帯でおじさんの写真を撮りました。
万が一 捜索願いを出す時も顔 服装 持ち物 がその時のものであり
携帯で撮ることにより写真を不特定多数にメール添付できるのです。
おじさんは
「ありがとう あんたの連絡先だいじにするよ これは私の名刺だよ」
私
「へえー 医学博士ですか 名古屋の病院の院長なんですね その歳まで働けるってあいですねー 無事に帰って来てきださいね
僕は富山に向かうから 今日中に電話くれなければ また 捜しにくるからね」
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さっき 名刺の実家に電話しました。
まだ 連絡はないようです。
富山の温泉でメルマガ書いてます。