2011年02月26日

絵本の気付き

子供が寝る時間になると、お母さんが絵本を読んで寝かせてあげるファミリーも少な
くないと思います。

“絵本” というと、子供がみる分かりやすい本という程度に思っていたのですが、
これが意外に大人でもすごい “教育” になる本が結構あることに気が付きます。

絵本の気付き
The Dot【Peter H. Reynolds】という本です。
主人公のワシテは、美術が大の苦手…
美術のクラスが終わっても、用紙には何も描かれていない白紙のままで、イスに座っ
てふてくされていました。
美術の先生がワシテに近づき、
『あ〜、大吹雪のなかにいる白クマね♪』
という冗談を言っても、
『私には、美術なんて出来ない!』
と反論するばかり。
それでも、先生はワシテに対して笑顔で、
『とりあえず、ペンを紙においてみるだけでも良いんじゃない。
まずはそこからスタートしたら?』

と提案しました。
その程度なら出来るだろうと思い、ワシテはとりあえずペンを取り、白紙の用紙に力強くペンを押しつけ
『どうだ!』
ペンを用紙に押し付けただけなので、その用紙の中央には、黒いドット “てん” が
一つあるだけです。
それをみた先生は、少し考えた後にこういうのです。
『じゃあ、ここにサインして…』
ワシテに”点”が描かれた用紙を差し出し、その用紙に自分のサインをするよう勧め
たのです。
ワシテは少し困惑しながら、美術はできないけど名前ぐらいは簡単に書けると、そこ
にサインをしました。
一週間後…
美術の時間に教室に入ると、ワシテは驚きの光景を目にします。
なんと、黒いドットだけが描かれたあの用紙が、アートとして金色の額縁に入れら
れ、壁に作品として飾られていたのです。
そこで考えました。
『”てん”だけなら、もっと良いのが描けるのに…』
そして、今まで毛嫌いして使っていなかった絵具を取り出し、
黄色いてん…
緑のてん…
赤色のてん…
青色のてん…
いろんな色で、てんを描きはじめました。
さらに、研究の結果、青と赤を混ぜると、紫のてんができることを発見し、
小さなてんから、大きなてん、てんの集合でてんを作ったり、用紙の周りをてんで埋
め尽くすことで、中央に白紙のてんを
数週間後、学校の美術展覧会では、”てんのアート”として、ワシテの作品が特設
コーナーに紹介されたのです。
絵本の気付き
その展示会で、ワシテは作品を輝いた目でみつめる少年をみつけました。
そして、その少年がワシテに近づき、こういったのです。
『素敵な作品ですね。僕もこんな風に美術が出来たら良いのに…』
これに対して、ワシテは答えました。
『君にもできるよ。』
すると、少年は
『僕っ!?僕なんかにはできないよ。だって僕なんて、定規を使ってもまっすぐな線
を引けないんだよ。』
こう言いはる少年に対し、ワシテは笑顔で答えました。
『じゃあ、みせてみて。』
そして、白い用紙を渡すと、少年はすっかり動揺した様子で、その用紙にペンで直線
を書きはじめました。
ワシテは、少年の書いたミミズが這うようなくねくねした線を眺めながら、こういっ
たのです。
『じゃあ、ここにサインして…』
どうですか?素敵な美術の先生だと思いませんか?
若しかしたら、全くそのままのストーリーではないにせよ、こんな美術の先生に出
会った人もいるかもしれません。(そんな方は、すごくラッキーだと思います。)
このメルマガを読んでいる人には子育てをしてる人や人に教える立場の人もいるかもしれませんね。
参考になったかしら。

今日も全開 全快 バリバリだぜ。

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タグ :the dot絵本

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